職能(企画・開発・投資)
2013年入社
法学部 卒
買収案件を通じて得た、
企画の仕事の本質。
2017年、企画部 開発・投資イノベーション室へ異動後の照井の初仕事。それは、ある営業担当者から持ち込まれた「パートナー会社と兼松がタッグを組んで、海外企業を買収する」というクロスボーダー案件だった。
最初に実行したのは、売り手側から提出された事業計画の見直しだ。「その事業計画を兼松としてはどう見るのか?本当はここが伸びるのではないか、ここは伸びないのではないか?・・・つぶさに内容を検討し、兼松の見立てで事業計画をリバイス。その後、兼松が見込むシナジーを洗い出し、営業部と話し合いながら数字に落とし込み、買収額を算出し、買収スキームを構築しました」
しかし、照井たち企画部の仕事はここからが勝負だ。「パートナー会社に買収のメリットが明確に伝わる形にするのが最も重要なミッション。そのプレゼン資料作りが一番の山場でした」
そんな中、「プロ意識を持ってやれ」という数多くのM&Aを経験してきた先輩の言葉が、照井を鼓舞した。「数字一つはもちろん、色一つ、図の表し方一つにもこだわり、どうすれば買収の道筋や買収後の姿を明確に打ち出せるかを考え抜きました」
苦心して作成したプレゼン資料を、営業部に見せた時の反応は忘れられないと照井は振り返る。「わかりやすくまとまっていていいね、と。本当にさらっとした一言だったんですけど、胸にぐっときました」
プレゼンは成功裏に終わり、パートナー会社と方向性を共有できた。ところが、その後、パートナー会社の意向が変わり、残念ながら買収案件は立ち消えとなった。しかし、照井がこの案件を通して得たものは大きかった。「一つは、小さな数字のミスで、数十億の価格が変わる等、自分の仕事が全体に影響する責任。もう一つは、プレゼン資料作り一つにも企画部が携わる意味を込めるプロ意識。ほんの入門編ですが、企画部の仕事が何たるかをつかむことができました」